アマゾンの泥染めの茶色は、森の恵である木の樹皮を煮出したタンニン色素の染液と、灼熱の太陽の強い陽射しで天日干しすることで生まれる特別な茶色です。
そこにフリーハンドで描く模様の線までが漆黒に染まるのは、秘密の大地に眠る「神聖な泥」の豊富な鉄分によるものです。
日本で知られている奄美大島の泥染めと同様に、泥染めには泥の鉄分が不可欠で、アマゾンの太陽は格別の色と風合いをかもしだします。
カオバ(マホガニー)の樹皮を一日かけてたっぷりと大鍋で煮出します。
カオバ(マホガニー)に含まれるタンニン色素が茶の染料となります。
茶の染料で綿布を染めては干し、濃い茶になるまで7回以上も繰り返し染めます。
鉄分がとても多い「神聖な泥」は、特別な場所から採取されます。
染めた茶布に、硬い棒を使って泥をのせるようにデザインを描きます。
樹皮に含まれるタンニン色素と泥の鉄分が結合して黒く染まります。
泥が乾いてから、ブラシを使って泥をよく洗い流します。
余分な茶の染料も洗い流してから、天日干しで乾かして完成です。
茶の布に黒の幾何学模様が、細かい線まで美しく染まっています。